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『希求』第一部完結記念





?:ぱんぱかぱーん、なのですわv
  長らくお待たせしました。長編『希求』第一部完結記念特別企画ですわ。
?:本当に長かったな、A。これは作者の怠慢が原因だろう。
A:そうですわね。以前は週に一回でしたのに、ついには一ヶ月に一回の更新になりましたわよね、R様?
R:そうだ。真面目に更新していれば、もっと早い段階で第一部は完結していた。
A:一体、何をくずくずしていたのでしょうか?
R:さて。だが、過ぎたこと今更言っても仕方あるまい。それよりも、どうにか第一部完結までに至ったことを誉めてやらねば。
A:R様v きっと作者も泣いて喜んでいますわ〜。


R:さて、今回の特別企画は第一部が終了した『希求』の楽屋公開だ。
A:楽屋前にはGが待機しているはずですわ♪ R様、呼び出しますか?
R:あぁ。
A:では――R様がお呼びですわよ、G!


G:へーい。


A:まあっ、しっかりなさって下さい。ちゃんとしませんと天罰が下りますわよ?


G:(ギクッ!)――こちら、第一部終了直後の『希求』楽屋前だ。


A:(満足げに微笑んで)そう、それで宜しいのですわ。
R:では、早速だが入ってもらおうか。


G:……。


R:何だ、不満そうだな。


G:あのよ、何で今回コレな訳? 前回みたいに呼んだらいいだろ?


R:そんなことか。


G:(しかめっ面で)俺にとっちゃあ重要な問題なの!! 下手すりゃ命賭けることになるんだぞ!?


R:ただ単なる作者の気分だ。
A:何でも今回の参加キャラが多いことと、ちょっとした遊び心だそうですわ。


G:……んなの、最初から最後まで全部そうじゃねぇかよ。
  分かったよ、入ればいいんだろ!

 強張った表情で扉を開けるG。

G:うおっ!


A:何ですの? ちゃんと説明して下さいな。


G:……なんつーか、異様だ。
  (微妙に引きつった笑みで)何にもない真っ白な空間に、何人かいる。
?:そこの者。入ったら閉めろ。
G:は、はい!! (慌てて扉を閉める)
?:で、何者だ。
G:かくかくしかじか(便利な言葉だよな〜)で、Gです。
?:なるほど。ならば、ゆっくりとしていくがいい。

A:この方はどなたかしら?
R:抵抗軍の重鎮で、槍術使いのユートという人物だ。
A:渋いですわね〜。あ、でもでも、(ほんのり頬を朱に染めて)わたくしの一番はR様ですのよ。


?:ユート殿。茶菓子が出てきましたぞ。
ユート:おお、すまぬ。やはり、この茶には茶菓子がないと。
?:ディザン将軍の持ってくるものは絶品ですものね〜。
ディザン:いやいや、タユナ殿の茶が上手いからこそ。


A:何のお茶かしら? G、見て下さい。


G:ハイハイ。んーと、何か緑っぽいぞ。でもって、器は……湯飲み?


R:日本茶だな。
A:日本茶、ですの?
R:東方の茶だ。上手くいれるのに技術が要される。少しの時間が狂うと渋みが強くて飲みづらいらしいぞ。


G:(Rの説明を聞いて)待て待て!! (ユートたちに向かって)いいのか、ソレ!? 仮にもファンタジーだろ!?


R:(真剣に)仮にどころか、相当なファンタジーなつもりで作者はいるぞ。
A:でも、今回は特別なんですって。
R:ゆえに、本編中死亡が確認されている者もいる訳だ。


G:な、な、な――っ!! (後ずさって)幽霊――ッ!!
ディザン:はっはっはっはっ、何、気にするな。
G:気にするわッ!!
タユナ:でも、将軍以外にもいますよ?
G:ハイ?


?:よぉ、次のコンパだけどさ〜、一人足りねぇんだ。
?:あちらが?
?:いや、こっち。
?:そこの男で構わないだろう。

(突然、指名されるG)

G:え!?


A:なんだか嬉しそうですわね……。
R:全く、あの男は――。


 振り向いたG、硬直する。


G:うッ!! お、お前たちは……っ!!


A:あら、確かこの方たちは――(資料を見て)軽装の鎧を着ているのがニールドさんで、白衣を着ているのがルシザーさん、深緑の長衣を着ているのがヤークさんですわ。


G:て、敵で死亡済み!!


ヤーク:ひどい言われようだな。
ルシザー:確かに否定はできませんがね。
ニールド:そんなことより、これでコンパ決定していいか?
ヤーク:いいのではないか? どうせ、数合わせだ。
ルシザー:言っておきますが、バカな女は呼ばないで下さいね。

G:……お前ら、本編と性格違わないか?

ルシザー:本編で描かれているのは少しの間だけですよ。(クッと笑って)それで人間一人のすべてを知ったつもりとは愚かしいにも程がありますよ?


G:――悪ぃけど、俺、パス。

 そして、Gはそそくさと離れる。

G:危ねぇよ、ココ……。おわッ!?


 窮地を脱したG、よそ見してぶつかる。


?:あっぶね〜!! せっかくの飯を落とすところだったじゃねぇか。

 十個ほどのコンビニ弁当を持ったガント登場。


R:前方不注意。
A:早々に謝罪なさるべきですわ。


G:んなこたぁ、言われなくて分かってるよ!! (ガントに向かって)悪い、よそ見してた。
ガント:ん、まあ、無事だったし。
G:――ってゆーか、何でコンビニ弁当!?
ガント:腹減ってんだよ。最後の最後で、俺、ホントにクタクタになったんだ。ココで補給しないとヤバイんだよ。俺、次も結構厳しいらしいし。


A:G、G! ソコ、突っ込みどころですわ〜ッ!!


G:次、ヤバイって、どーゆー展開だよ?
ガント:あぁ? 何でも。
?:ガーンート〜ッ!!

 突然、割り込んでくるジェリス。

ジェリス:何を、バカ正直に全部教えてようとしているんですか!?
ガント:(割り箸を咥えて)じゃあ、何かよ? 無視しとけって?
ジェリス:(軽く人差し指を振って)いーえ、こういう時は思わせぶりに言っておくんです。
ガント:たとえば?
ジェリス:そうですね〜。

 しばし、考え込むジェリス。

ジェリス:第二部は珍しく頭を使うことになって精神的に厳しい……とか?
ガント:何げに俺をバカにしてるだろ?
ジェリス:ヤだなあ、そんなことありませんよ〜。(にっこりと笑って)ただ、ホラ、主役は我々じゃないですから。

G:ちょっとスマン。さっきから気になっていたんだが(ジェリスに向かって)、何を引き摺ってんだ?

 Gの視線の先には大きな麻袋が二つ。

ジェリス:あ、コレですか? (平然と)皇帝と筆頭魔道士です。


ガント&G:んなッ!?


ジェリス:さっき、ソコで会ったんですけど、因縁付けられちゃってシメちゃいましたv

G:――――や、アンタ、なんか、性格違うんじゃ。
ガント:お、おおおおお俺もそう思うなァ!?

ジェリス:何を言うんですか。自業自得で死んだ人間ですよ? それがラトル様に何かしようとなど思い上がりも甚だしい。

 Gとガント、身を寄せ合う。

G:な、なぁ、コイツって、こーゆーヤツ?
ガント:いや、もうちょっとマシだったと思うけどっ。


A:作者的にはアリみたいですわ。
R:あぁ、性格の基本は変わっていない。それに、楽屋での力関係は時折逆転するとあるようだからな。
A:本編で勝てない相手でも、勝てるんですわね〜。
R:そうだ。要は個性の問題だ。


G:そ、そーゆーものか?


R:G、覚えておくがいい。私たちにとって重要なのは個性だ。それがなくてはいつかは消える。優遇されるのも不幸にされるのも、すべて影響されている。
A:もちろん、R様は優遇されることに決まっていますわv


G:……そうだな。なんてったって、世界最強最悪、不滅の。

 突然、金ダライが落下してくる。

G:うがッ!?
ガント:お、おい、大丈夫か!?


A:ホントに学習能力がないですわね〜。
R:油断したな、愚か者め。
A:私たちの情報は制限されているのを忘れていらっしゃったでしょう?


G:(頭を抱えつつ)痛〜ッ、くそ〜。人が反撃できないのをいいことに好き勝手にやってくれやがる。

ジェリス:ガント、それでラトル様はどちらです? とりあえず、コレをどうするか判断を仰ぎたいんですが。
ガント:コレ……(ちらりと麻袋を見て)うう、俺絶対コイツ敵に回したくねぇッ!
ジェリス:(ニッコリと)ガント?
ガント:え。あっ、ラトルなら、さっき、あっちに――。

 視線を巡らしたガントとジェリス、硬直する。

G:何だ、何だ? 何かあった、の、か……(引きつった表情で逃げようとする)ッ!!


R:待て、逃げるな。
A:ご自分の使命を果たしてくださいな。


G:い、嫌だって言ったら?


A:(ニッコリと)一ヶ月間ダイエットしてみます?


G:(シクシクと泣きながら)ははっ……やっぱ、逃げたらダメだよな〜。
ジェリス:いえ、あの……逃げたいのは当然だと思いますが。
ガント:恐ろしいぜ。近寄れねぇ……!!


 三人の視線の先には向かい合ってお茶を飲んでいるラトルとレザムの姿。


ガント:そっくりなだけに怖いぞ。
ジェリス:しかも、一見談笑しているように見えますから……。


R:行け、G。
A:何を話しているか気になりますわ〜。
R:今後の展開に関わる重要な情報があるかもしれぬ。


G:ううっ……死んだら一生祟ってやる。


R:安心しろ。(ニッコリ笑って)その時は一瞬で浄化してやるから。


G:っ!!

 鬼だと悪魔だと心の中で罵るG。


A:いいえ、R様。R様のお手を煩わす必要はございませんわ。
  その時は私がきっちり『あの世』に送りますの。


 もはや、何も言う気がなくなったGはトボトボとラトルとレザムに近づく。


レザム:……いや、まさか、こんなところで君とお茶を飲むとは考えてもいなかったよ(ニコリ)。
ラトル:全くだ。私としても、こんなところで時間を費やす気は更々ないんだけどね、作者のご要望だ。
    聞かない訳にはいかないだろう? (ニッコリ)何せ、今後の展開がかかっていることだし。
レザム:実に無駄な時間だね。
ラトル:どうせ時間を潰すなら、貴方の『妹』の方が良かったな。
レザム:(冷ややかな微笑みで)生き別れた『兄妹』のための再会の方がよほど心温まると思うけど?
ラトル:(淡い微笑で)私は泣き顔より笑顔が見たいからね。
レザム:――気が合うねぇ。僕も同感だよ。

G:……(心の中で)怖ぇ。


ラトル:(笑みを消して)で、どうしてお前がここにいて、アウロスがいない?
レザム:(ゆっくりと双眸を細めて)それは、僕のセリフだね。
    どこかに閉じ込めたりしてないだろうね?
ラトル:しているのはお前の方だろう。
レザム:(驚いた様子で)僕が?
ラトル:自分勝手な理想の中に閉じ込めようとしたのは誰だ? ここにアウロスがいないのはそのせいじゃないのか?
レザム:(くすりと笑って)そんなことをしなくてもアウラは僕の側にいてくれるのに? 
ラトル:おや、気のせいだったのかな。お前が拒まれたのは。
レザム:!!

 両者、睨み合い。


A:ふ〜、ドキドキしますわ。
R:二人とも本編の緊張感が抜けていないな。
A:まあ、あんな終わり方ですもの。穏便にというのは無理ですわ。
R:暴れないだけマシか。


G:いや、俺、死にそうだし!!


 二人を取り巻く冷気に、凍え死にそうなG。


R:大丈夫だ。
A:大丈夫ですわね。


G:何で!?


R:たとえ、落雷に合おうとも、猛牛の群れに踏み付けられようとも。
A:落とし穴に落ちても、痺れ薬の上に豚に押し寄せられても、寒空の下で一晩過ごしても。

R&A:生きている。


G:そ、ソレとコレとは話が違う……ッ!


A:それにしても、(Gの訴えを聞いていない)問題のアウロスさんはどちらでしょうか。
R:さて? (同じくGの訴えを無視)ただ、作者は本文中偽りは書いていないようだ。
A:ということは――ラストの文章も、ですの?
R:ああ。
A:それは……少し哀しいですわ。
R:仕方ないだろう。作者は最初から、そのつもりだったらしいし。
A:(可愛らしく眉をひそめて)これは内緒ですわね。


G:ちょ、ちょっと待ってくれ……。(凍死寸前)


?:大ニュース、大ニュース!!


 慌しく扉が開く。


ジェリス:シ、シエネさん!?
ガント:(恨めしそうに)姐さん、今までドコに言ってたんだよ?
シエネ:え、やーね! 第二部の事前調査よ〜っ。アタシ、ちゃんとラトルに言っておいたわよ?
ラトル:(不毛な睨み合いを止め、微笑みかけて)シエネ、おかえり。早速で悪いけど、何か掴んできたようだが。
シエネ:ああ! そーなのよぉ。

レザム:……(無言でシエネの言葉を待っている)。


G:た、助かった……。


A:悪運強いですわね〜。
R:さすがだな。


シエネ:第二部には新キャラが登場するみたいよ。ちなみに、結構可愛い女の子。
ラトル:(微笑を凍りつかせ)……そう。
シエネ:作者ってばバッカよね〜。(ケラケラと笑って)ただでさえ登場人物が多くて苦しんでいるのに、更に増やすんだから〜!!
ジェリス:シ、シエネさん……そ、そういうことは。
シエネ:何よ、アンタもそう思うでしょ?
ジェリス:いえ、それは、そうなんですが。
ガント:今の状況では、ソレ、問題外。
シエネ:(ムッ!)人に探らせておいて、その言い草は何かしら。
ガント:探らせておいてって、姐さんが勝手に行ったんじゃ――。
シエネ:(ジロリと半眼になる)ふぅん、そういうこと言う? (ニヤニヤと笑って)その新キャラの女の子ね〜、アンタたちの誰かとくっつけようかな〜って作者考えているのよ。

 男性陣、固まる。

ガント:……えっと?
ジェリス:それって、問題なのは――。

 二人の視線はラトルとレザムへ。

ラトル:(仏頂面で)何かな、その視線は?
レザム:断っておくけど、僕にとって価値があるのはあの子だけだから関係ないよ。
ラトル:――そうだな、お前は前科持ちだからな。
レザム:あの子を守るためだったら、どんな罪だって犯せるよ――君とは違ってね。
ラトル:それで笑顔を奪っていたら本末転倒だと思うけどね。

シエネ:全く、コレだから血は争えないわよね〜。
ジェリス:シエネさん、そんな平然と!!
ガント:よく笑っていられるよな!?
ジェリス:とにかく、アウロスです、アウロスはどうでしたか!?
ガント:さっさと止めてもらおうぜ。


R:実に正しい判断だな。
A:まあ、どうしてですの?
R:この二人の様子だと、問題の娘が願えば見せ掛けだろうと不毛な争いは終わる。
A:……メロメロですものね、お二人とも。


G:…………(ポツリと)そーゆー次元か?


シエネ:あぁ、アウロス? アウロスはね……いなかったわ。


ジェリス&ガント:な、な、な――――ッ!?


ジェリス:ちょっと、じゃあ、どうするんですか!?
ガント:誰がコレを止めるんだよ!?
シエネ:放っておいたら、飽きて止めるでしょ。
ガント:んな訳あるかッ!!
シエネ:いい大人なんだから、引き際くらい分かっていると思うけど?
ジェリス:いーえ、アウロスに関してはダメです! 本編見てたら分かるでしょーが!!
シエネ:……そーいや、そーね。
ガント:頼む、アウロスを見つけてくれ!!
シエネ:何も泣かなくてもいいじゃない。みっともないわよ?
ガント:んなことに構っていられるか! とにかく、アレを止めてくれ!

 ちらりとラトルとレザムを見るシエネ。

シエネ:(深い溜め息を吐いて)こーゆーのって、第三者が入ると余計複雑になるのよね〜。
ジェリス:(涙を浮かべて)シエネさんッ!
シエネ:ハイハイ、分かったわよ。どーにかすりゃあいいんでしょ? (睨み合っているラトルとレザムに向かって)そこに二人!

ラトル:何だ、シエネ?
レザム:悪いけど、今取り込み中だよ。

シエネ:アンタ達ね、こんなことで時間費やしていないで、もっと別のことに頑張りなさいよ。
    当人のいないところで、やりあうなんて不毛すぎるわ。

 沈黙する二人。
 しばらくして――。


ラトル:……なるほど、確かにその通りだな。
レザム:僕としたことが感情的になり過ぎていたようだね。

 そして、二人はニッコリと微笑み合う。


G:怖ぇ!


ラトル:とりあえず、一時休戦か?
レザム:そういうことにしてこうかな、今のところ。
ラトル:では、行くか。
レザム:そうだね。


G:い、行くってドコに?


ラトル:決まっている。
レザム:作者の所だよ。


G:…………は?


ラトル:何を置いても、第二部を書き始めてもらわないことには話にならないからね。


G:…………え?


レザム:どうせ書かずには生きていけない体質なのだから、少し追い詰めれば問題ないだろう。


G:…………モシモシ?


ラトル:重要なのは他のものに気を移さないように、注意することだな。
レザム:そうだね、放置しておくのは危険だ。


 そして、お互いに頷きながら、どこかへ向かう二人。


G:…………あー、えーと、終わっていい?



A:R様、いかがしましょう?
R:ふむ、あの様子だと強襲をかける気だろう。この辺りで終了した方が無難だな。
A:では、終りですわね。
R:ああ。何の成果もなかったがな。



A:それでは、ここまでお付き合い下さいました皆様、ご苦労様でした。
  これにて、第一部完結記念特別企画を終了させていただきます。
R:本来なら、最後に作者から感謝の言葉があるところだが、おそらく、今はそれどころではないと思われるので省略させてもらう。
A:今後とも、どうぞ宜しくお願いしますわねv



 どこからともなく、幕が降りてくる。







G:…………俺は無視かい。









終幕。




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