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PlayStation改造
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MOD Chipのこれまでの進化
はじめに
MOD Chipの原理は、「このCDはSCEIっス」信号を常に流し続けるだけです。ソニーも対策を練りました。起動後も、この信号が流れてるかどうかをチェックして、この信号が流れてたら、「本体が改造されてる可能性があります」と赤い手を表示してゲームが起動しないようにしました。 これが俗に言うレッドハンドプロテクトである。(蛇足:プレステの初期ロットのものでは、MOD Chipをつけてなくてもこのプロテクトに引っかかったりするそうです。)このプロテクトチェックを行なう手法を開発メーカーすべてに適応させ、すべての新作ゲームでレッドハンドプロテクトが導入さちゃ私たちにとってはまずいわけです。 そもそも、MOD Chipが、「このCDはSCEIっス」信号を垂れ流しつづけるのが原因であり、たとえば、MOD Chipの信号線にスイッチでもつけておけば、それでとりあえずはOK!プレステのロゴが出て白から黒になったところで、MOD Chipをオフにすれば、レッドハンドプロテクトに引っかからない。
次に今まで市販されてきたMOD Chipが一体どういうものかを説明すると、市場に出回っていたMOD Chipは、たいていこのOld Crow氏のプログラムをそのまま焼いただけのものでした。その段階では、市場には一種類のMODしか存在せず、あるとしてもだいたいは、Chipにつなぐ配線の数の違いだけでした。配線は、電源を得るためのピンが2つ(GND,5V)に、SCEI信号を出すピンが1つ、プレステ側のSCEI信号を受け取るピンが1つで計4つのピンを使っています。俗に言う4-wireとは、このタイプです。一番シンプルな構成です。
RHPの出現
MOD Chipが世間で広く認知され、メーカー側も対策を練り始めました。その一角が、ポポローグとIQファイナル体験版でした。現象としては、MODチップを取りつけてあると、赤い手とともに警告を表示して、ゲームが起動しないというものでした。 マニアの間で、このプロテクトはRHP(Red Hand Protect)と呼ばれましたが、SPCH-1000番台(初期のもの)では、無改造であるにもかかわらずRHPに引っかかってしまうなど問題が発生し、IQファイナルの製品版には、RHPは採用されませんでした。このことから、RHPはもう出ないのでは?などとまことしやかに噂されたのですが、実際はこの後、RHPは姿・形を変えて、幾度にも渡って出てくることになります。このプロテクト対策の歴史こそが、MODチップ進化の歴史と言っても過言ではありません。
RHPの原理
先に書いた通り、初期のMODチップはプレステの電源をONした直後からSCEI信号をずっと流していました。本来ならば、あってはいけないはずの場所ででも、SCEI信号は垂れ流しだったわけです。初期のRHPは、これに目をつけたのです。本来ならば、存在しないはずのSCEI信号があれば、改造プレステと判断する。これがポポローグで採用されていたRHPです。
対策はいくつか考えられました。MODチップを、RHP対応にしてしまおうという考え方。つまり、リセット信号のあと一定時間だけSCEI信号を送り、その後、SCEI信号の送信を止めるというものです。タイマー方式などとも呼ばれます。これは、初期のいくつかのRHPに対応できましたし、それなりの成果はありました。
切り替えスイッチでRHPに対抗する もう一つの方法は、SCEI信号を送出しているピンと、オリジナルのSCEI信号をプレステから受け取っているピンにスイッチを取り付けるという方法です。MOD Chipのチェックのタイミングを変更し、先のMOD Chipで対応できないものが出てきたのでこれはかなり確実です。
disc交換時のチェック
しかし、メーカー側も、MODチェックを行なう回数を増やしてきたのです。たとえば、2枚組のゲームならば、ディスク入れ替え時にチェックするのは常識となってきました。 これに対抗すべくMODチップのプログラムにも改良が加えられました。つまり、カバースイッチ(蓋の開閉)を調べて、蓋が開いていればSCEI信号の送出を停止する。蓋が閉まってから、一定時間だけSCEI信号を送出し、その後、SCEI信号を停止するというものです。 こうなってくると、いたちごっこは加速する一方で、このへんに来てMOD側を改良するより改造コードを打ち込んだほうが良いのではないかだとか、改造パッチを当てたほうが良いのではないか(※ CD−Rを焼くときに、プロテクトチェックを行なう部分を書き換えて焼くこと。)という考え方も生まれてきました。ともかく、disc交換時のチェックは、切り替えスイッチでもなんとか回避できます。つまり、disc交換直後のSCEI信号チェックのときはスイッチをOnしておき、しばらくしてからMODチェックされると困るので一定時間後にスイッチをOffにするというやりかたです。
変則的なRHP
SCEI信号をチェックし、そのあとMC(メモリーカード)をダミーで読みに行った直後にMODチェックするものが出てきました。そうなってくると、従来のSCEI停止タイミングとは変わってくるわけで、これをタイマー方式で対応しようとすると、非常にシビアな調整が要求されました。 それで、SCEI信号を停止させるタイミングとしてMCのアクセス信号を監視すればどうかということになったのです。しかし、MCにアクセスの無いソフトに対してだとSCEI信号は、出しっ放しになるので、またMODチェックに引っかかってしまいますから、MCのアクセス信号が一定時間ない場合は、SCEI信号は止めるようにしました。MCチェックとタイマー方式の複合型MOD Chipです。 また、前述のように、2枚組のソフトだとdisc交換のときにSCEI信号チェックに引っかかるので、ドア監視も行ない、ドアが開いている間はSCEI信号は送出せず、閉じられてから一定時間だけSCEI信号を送出します。 これが、俗に言われる7-wire版MOD Chipです。5-wire版のMODから、蓋開閉信号入力とMCのアクセスチェック信号の2つが増えているというわけです。これで、現存するほとんどのソフトに、対応できると言えます
DCPの登場
新しくディノクライシスで使用されているプロテクトです。内容はSCEI信号をチェックして、ほぼ同時にMODチェックを行なうというものです。MODチェックは、前述の通り、本来有ってはならないはずのSCEI信号の監視ですから、MODチップ側で、この瞬間にSCEI停止させなければなりません。非常にタイミングがシビアなのでタイマー方式ではこの瞬間に止めることは、まず不可能です。 このプロテクトは、DinoCrisisProtectあるいは、同時にチェックすることからDoubleCheckProtect、略してDCPと呼ばれています。
MODチップでこれに対抗するのは、非常に難しいのです。 しかし、ディノクライシスに限って言えば、前述の切り替えスイッチでこのプロテクトを回避できます。タイミングは非常にシビアなので画面など見ていたら到底間に合いませんが、要はピックアップが最内周にあるときにSCEI信号のチェックが行なわれるので、ピックアップのシーク音を聞いて、そのタイミングでスイッチをOn,その直後にOffという作業をDCPの行なわれる場所で行なえば良いのです。
しかしDCPを回避できるMOD Chipも作られました。たとえば、ピックアップ最内周スイッチを使う方法です。これは、ピックアップがCDの最内周にあるときにOnになります。エリアコードはCDの最内周にあるので、これが利用できます。 また、SCEI信号のチェックは実は、(倍速ではなく)等倍速モードでしか行ないませんので、その信号も使えます。ただ、前者は、CDが最内周にあるかのスイッチではなく、厳密には、オーバーシーク防止用(※ 最内周を超えて内側をシークしないためのスイッチ)のようで、SCEI文字列を記録してある場所は、それより手前なので機種によっては使えないかも知れません。
ご理解いただけたでしょうかぁ? (参考文献 ゲームラボ99/8月号)