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菫様の「パロディ童話」


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このお話はあくまでSのキャラ達を使ったパロディです。
本編と多少設定が違う部分もありますので、
本編とは違った物語としてお楽しみ下さい。
また、実際に伝えられているシンデレラとも
多少違ったオリジナルの設定が入ることを了承した上で
お進み下さることをお願い申し上げます☆
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〜お正月特別企画・「S]のキャラでやってしまおう!童話パロディ!編〜




はい!!そんな訳で、もうお正月は過ぎ去っただろうという声はさくさく無視して、お正月勝手にやってしまったよ企画、小説「S]のキャラ達で童話パロディなんてやってしまおうかなのコーナーです!

「はぁ!?何だそれは!?勝手なこと言ってんな!俺達には俺達の正月の過ごし方ってものがあるだろうがよ」

「…ボス…。言い分は分かりますが、とりあえず話だけでも聞いてみてはいかがですか?」

おおっと景山参謀、そんなことになったら是非衣装は私が揃えたいと言わんばかりの顔つきですな。さすがは組織のNo.2。誰も貴方のその役目には意義を申し立てられないでしょう。

「ははは、まさかそんな事は有りませんよ?」

爽やかに言ってますけど、怖いです、景山参謀!目が笑ってませんよ!?

「ねぇ〜、どうしてこんな事になったの?」

そう!そうでしたね!非常に良い質問ですミルクさん。まずは何故お正月にこんなことをする事になったのか、というところから説明致しましょう。

「誰も聞いてねぇし…」

筆者にとって不都合な発言は聞こえなかった事にします。

と、突然、辺りが真っ暗になって皆さんの目の前に大きなスクリーンが現れました。
とりあえずはそこを覗き込んでおくんなまし。

「うん?何か見えるぅ〜。え?あれって、…マサトぉ〜?」

「…クリスマス…ツリー、だよ、なぁ…」

「何で今更?」

はい!皆さん大変良いリアクションです!そう遡ること去年のクリスマス…。一体筆者がどんなクリスマスを過ごしたかは知っている方も多いかと思われますが、この際それはもうどうでも良いのです!全ては過ぎ去った過去なのですよ。過・去!

「…質問に答えてねぇし…」

しかぁ〜し!世間はクリスマス!イエス・キリストの誕生祭!
漢字で表すと聖夜!聖なる夜には何かが起きる!?奇跡が起きたって不思議じゃない!ということは…!



何かやらないとね!!!???



という訳でクリスマスには何か企画でも考えようとしたんだけ…

「待て。とりあえず待て」

おや?何か質問でも?自分的には完璧な説明だったと思っているんですが。

「いや、突っ込みたいところは万遍なくあるんだが、とりあえず一番重要だと思われるところを聞いておきたい。クリスマスだからといって何かやる必要は無いと思うんだが?」

―――、一同うなずく

あっはっは!そんな事かい?ちちちっ、分かってないなぁ、君たち。
さぁ、にっこり笑って!

ファンサービスに決まっているじゃないか!

「―――とりあえず、殺って良いか?」

マサトさん、大分苛立っていらっしゃるようですねぇ。

「ボ、ボス!とりあえず落ち着いて下さい!あんなんでも一応筆者ですから。機嫌を損ねると、きっと後からさり気なくねちねちと小学生以下の低レベルの仕返しという名目の嫌がらせを食らうことになりかねませんよ。そんなことしていても何も得はしません!!」

そしてあんたもさり気なく毒吐いて私のことを貶してくれているね、景山参謀。

っが、しかぁ〜し!!全く以てその通り!私のここでの立場はあくまで筆者!筆者というものは物語の中ではいわば神!!
雲上人の存在なのです!
何故なら全てはこの私の十本の指から物語りは生まれているからです!
そして私がやると言ったらもう貴方達はやるしかないのです!つまり選択権は無し!

て。こと、で。

実はこれクリスマスにやろうとしたんだけど時間が無くてお正月に持ち越しちゃったvvえへ、こう言う時イベントが続いてるって便利だよね、特別企画!




お正月特別企画・「S]のキャラでやってしまおう!童話パロディ編!!

の幕開け〜〜〜!!どんどんぱふぱふ〜!!!!!

―――あぁ長かった。ぜぇはぁぜぇはぁ。一息で言うのって辛いね…。

「…別に声に出して言う必要は無かっただろうが…」

―――ふふふ、あまりの脱力感にもはやどうでも良い事に突っ込みたくなっていることに気が付いていないな、しめしめ…ニヤリ。








「で?」

ん?何かな?

「この格好は一体何だ?」

王子様。

「何で俺が王子なんかの服着なきゃなんねぇんだっ!?」

良いじゃん、別に。

「坊ちゃん!良くお似合いですよ!」

ほらほら、戒君も気に入ってることだし?

「うぐっ、いや、それは関係ない!何で俺が王子の格好しているのかが問題であって…!」

そりゃ役だからさ。

「役って…。まず何の童話をやろうとしてんだ、お前は」



え?








シンデレラ





「阿呆か!何で正月にシンデレラなんぞやらんといけないんだ!正月は日本の行事だぞ?何でカタカナが入って来るんだよ!」

変なトコ拘るね、君。

でもまぁ聞かれてしまったからには仕方がない!お答えしましょう!何故シンデレラに決まったのかを!

「ボス…何気に墓穴掘りましたね?これで時間予定延長確実ですよ…?」

「…煩い。黙っておけ」

いやね?私もさ、やっぱり正月にやる企画なんだから、日本の童話でやろうと思った訳さ。最初はね?
でもね、とりあえずその時私の頭の中に出てきたのが、
桃太郎
かぐや姫
かちかち山
うさぎと亀
つるの恩返し
浦島太郎
一寸法師
かさ地蔵
位なものだったのね。あと、金太郎とか?

「「「「「……………」」」」」(一同、コメントに困っている様子)

で、かちかち山とか、うさぎと亀、かさ地蔵、金太郎、は却下でしょ?なんと言ってもらぶらぶが無いし。
桃太郎も、やるにしたって、キャストが良く分からないし、最後にちょこっと幸せ〜ならぶらぶがある位で、あんまりやる気出ないし。
かぐや姫は、最後月に帰って行ってしまうから一種の悲恋でしょ?それも嫌だし。
つるの恩返しも、何だかマサトが暴走しそうだし。しかも鶴がミルクになるでしょう?それは可哀想だしねぇ〜。
浦島太郎はさ、最後お爺ちゃんになるんだよ?そんなの見たくないよねぇってことになるし? 一寸法師に至っては、私が内容を余り覚えてない、ってことで。

なんつ〜か全滅?

そうしたらもう西洋の童話に行くしかないか〜と思って。

「そこで他の日本の童話を調べようとか言う気にはならなかった訳だ…」

当然です。
大体にして日本の童話は感動して心がじ〜んとなる様な話が多いから、らぶ〜を狙っていたらあまり参考にはならないんですよ。

「お前はそれしか頭に無いのかよ」

あら!?ではマサト君はミルクちゃんといちゃいちゃらぶらぶ〜が出来なくても宜しいのかしら?それだったらいくらでもやってさしあげてよ?ほぉ〜ら、かちかち山とか…。

「いっ!いや、いい!遠慮しとく…」(もはや脱力し過ぎて反論する気力も無い様子)

―――落ちるまであと一息かな…。ふっふっふ…さぁもう一踏ん張りだ!

で、西洋の童話で筆者が知っているやつといったらこれ位だったのね。他にもあるんだろうけど、こう言うときに限って記憶って出て来ないものだからさ。
白雪姫
人魚姫
眠りの森の美女
6羽の白鳥
美女と野獣
白鳥の湖
ヘンデルとグレーテル
シンデレラ
っと。

まず白雪姫。こびとが7人居るのは面白そうだけど、王子の出番がはっきり言って無い。
人魚姫は最後泡になって消えてしまうから嫌!で、
眠りの森の美女は…ドラゴンどうしよう、って話だし…。
6羽の白鳥は、主人公の姫が最後の最後まで話せないは笑えないわ泣けないわで、ミルクには無理だろうと思って、
美女と野獣はね…。マサトが野獣…。嵌りすぎてかえって怖いし!何か起きそうだし!!
白鳥の湖、は…。悪役どうするよ、って話だし、マサトから「俺がミルクを見間違えるはずがねぇ!」って苦情が来てるからさぁ、駄目だし。
ヘンデルとグレーテルはそもそも兄妹の話だし、感動型じゃん?
つーと、まぁ無難に残るのはシンデレラだけなんだなぁ、これが。キャストもなんとかなりそうだし。

つまりぶっちゃけた話、消去法でシンデレラが残った、ってことだよ☆
分かって頂けたかな!?





「最初からシンデレラで考えてたんだって正直にお言いよ…」



は〜い、そこのドルフィンさん、こっそり真実を暴かないように。






さて、話も決まったところでキャストなんだけど。
とりあえずもう面倒くさいから私が筆者権限でぱぱぱっと決めてしまうね。え〜い!!

シンデレラ→ミルク(やはりミルクが主役やらないとね、ってことで)
王子→マサト(となるとやはりこの人が王子でないと文句言われそうだし)
シンデレラの父→ミツル(でないと争奪戦がすごそうだし…。スペシャルゲストってことで…)
義母→戒(筆者的に嵌りすぎてるんですけど…この人…ぶくくっ)
義姉1→麗子(ただ単に麗子と小百合を絡ませたかっただけですので)
義姉2→小百合(その他に理由などありませぬ)
王子付き従者→景山兄(まぁ王子役がマサトだからねぇ。側に居るってことで、この人かな)
魔法使い→アザミママ(思いつき?魔女って何か似合いそうじゃない?え、私だけですか?)
馬車の御者→海園麗(大抜擢です!華麗に馬を操ってミルクを城まで届けてくれい!馬を操るなんて君か若林くらいしか出来なさそうな芸当だ!残りのメンバーではね)

まぁなんだ。色々文句はあるかと思うが、皆頑張って素晴らしい物を作り上げてくれい。


≪で、はじまり、はじまり〜♪≫



とある国のとある場所に、一人の少女がおりました。
彼女は大層可愛らしい少女で、その純真で無垢な笑顔は、周りの者達を自然と和ませる不思議な魅力がありました。
彼女には母親がおりませんでした。元々病弱だった母親は、少女を産んですぐに他界してしまったのです。
少女の父親は、少女をとても大切に思っておりましたので、そのまま再婚もせずに少女を大事に大事に育てていました。
少女の名はミルク、父は名をミツルと言いました。

「ねぇ〜お兄ちゃん…」

「ミルク…今はその呼び方は違うぞ。一応、父親役だからな、俺は」

「ぅぁ〜、そうだった…。でも変な感じするのぉ。お兄ちゃんはお兄ちゃんでしょ〜?」

「まぁ俺だって好きでこんな事してんじゃないんだけどな。筆者が屁理屈こいて無理矢理…」

そこの君たち。物語の暴騰から脱線しないで下さい。只でさえこの後苦労することが目に見えてるんだから。

「だったらやらなきゃ良いんじゃないのか?」

仕方がないんですよ。やり始めたからには終わらせないと!こんなものでも喜んでくれる方々がいらっしゃるのですからね。
さぁ、続き続き!

「はぁ〜い。ねぇオトーサマ」

棒読みしない。

「うぅ〜。良いじゃん別にぃ…。ねぇお父様」

「何だい?………」

ミツルさん笑顔が引きつってますよ。もっと自然に笑ってくれないと…。

「…はぁ。分かった分かった。どうせ俺はあと少しの辛抱だしな。―――何だい?愛しの我が娘」

「ミルクには何でお母様がいらっしゃらないのですか?」

「ミルク…。母様が欲しいのかい?」

少女の父親は少し寂しげに微笑みました。

少女には同じ年頃の友達がおりました。彼女達はいつも少女にお母様がケーキを焼いてくれた、服を縫ってくれた、などの事を嬉しそうに話してくれます。
少女にはそれが羨ましかったのです。そして疑問に思いました。何故自分には母がいないのか、と。
少女の母親が他界した頃、少女はまだまだ幼く、母の存在を覚えていられるほど大きくは無かったのです。

少女の父親は考えました。どうしたら良いのかと。
父親はそれこそ目に入れても本当に痛がらないのではと疑ってしまうほど少女を可愛がっておりましたが、やはり男である自分に出来る事には限界があるのです。
そして決断を下しました。やはり少女には母親の存在が必要だと。
これから成長していく娘を思って、父親は再婚することにしたのです。

ある日の事でした。
少女が父親に呼ばれて客間に向かうと、そこには3人の客人がおりました。
少女が疑問に思い、首を傾げながら扉のところに立っていると、父親が少女を手招きしながら言いました。

「ミルク、こちらはお前の新しいお母様になる方だよ。それとこっちの二人がお前の姉妹になる子達だ。仲良くするようにね?」

父親に紹介された三人は、一人一人バラバラでしたが優雅に挨拶をしました。
何のことかと頭が理解していない少女は、目をぱちくりさせながらその光景を眺めていました。

「ほら、ミルクもご挨拶出来るね?」

父親に促されて少女も3人に向かって頭をぺこっと下げて挨拶しました。

「えぇっと。初めまして。ミルクです」

「………12点」

するとおもむろに母親であると思しき人物が口を開きました。
それにしたって意味が分かりません。

「え?えっと…?」

少女は訳が分からず、どうすれば良いのか途方にくれています。
内心、「えぇー!?戒さんが継母役なのぉー!?うっそぉ…」と思いながら。
どうやら戒さん、教育係としての使命に燃えるあまり、自分が継母役であることは忘れているようです。

「挨拶の仕方がなっておりませんね。まずはそこからきっちりお教えになって行きましょうか。これからどうぞ宜しくお願い致しますね?」

継母はともすれば恐ろしげに見えるほど鮮やかに笑って少女に話しかけました。
少女は内心冷や汗たらたらでしたが、父親は継母の教育熱心なその姿勢にいたく感動したのか、至極満足げに娘を頼みます、なんて言っておりました。

それからというもの、継母による苛め…じゃなくて、厳しい躾、という名の元、スパルタ教育並の特訓が始まりました。

「うぅぅ、やっぱりぃ〜。マサトの嘘吐き〜!」

劇の中でまで口うるさく言われなければならない自分の境遇をこの場にいない人間にぶつけてみても、どうにもならないとは分かっていても、やはり愚痴らずにはいられない少女でした。

頼みの綱であるマサトは出番がまだだからね〜。助けたくても無理なんだな〜これが。残念でした。

それでも、父親が居る内はまだましでした。
父親が自分に構ってくれている間は口うるさい継母から解放されたからです。

しかし、それはそれでまたとある場所で反感を買っていたのです。
父親がその少女一人ばかりを大切にすることに内心怒りを覚えていたのが二人。
継母が連れて来た二人の少女達でした。

「何なんですの!ミツル様ってばミルクさんばかりお構いになって!あぁ…わたくしだってミツル様のお側に居たいと申しますのに!」

「仕方が無いでしょう…。アリスちゃんはミツル君の妹さんなんだから…」

「だからこそですわ!せめて劇の中でくらいは平等に扱って欲しいものですわ!」

「…それ言ってて自分で悲しくならないの?」

こらこら君たち。現実と劇を混同しないの。これじゃ読者様ばかりでなく、私までごちゃごちゃしてきたじゃないのさ。

「まぁ!わたくし達に罪をなすりつけるおつもり!?第一、貴方がミツル様をシンデレラの父親なんかにするからこうなるのですわ!あぁ…ミツルさまが王子様でしたら、わたくしシンデレラの役だって耐えてみせますのに…」

「ちょっと!図々しいんじゃないの?私の方が先でしょう?私が姉役なんですからね!」

「関係ありませんわそんな事!わたくしならば貴族のたしなみだって見事にこなして…」

だから、劇からはずれすぎだからそれ!無駄な行数割いてないでよね!こうして長くなって行くんだから!全く…ぶつぶつ…。

え〜、こほん。では劇に戻ります。

継母の教育対象が少女に移ったことに関して、同情しつつも自分たちが解放されたことに喜びを感じている義姉達は、沈黙を守りつつも最初は少女を可哀想に思っておりました。
しかし、父親の愛情を独り占めする少女に対して嫉妬し始めた義姉達は、その内継母の教育に加わる様になったのです。

うっわ!酷いねあんた達。

「まぁぁ!濡れ衣ですわそれは!貴方が勝手にほざいているだけでは御座いませんの!?実際はわたくしたち仲良くしていてよ!?」

―――まぁいいや。

食事のマナーではスプーンの上げ下げ一つ、歩き方、お茶の飲み方、ケーキの食べ方…と、何から何まで教育を施されて行く娘を見て父親は満足していました。娘を大層誇りに思っていたようです。

―――陰で何が行われているかんて知るよしもありません。

少女もまた清らかな魂の持ち主でしたので、自分が受けている仕打ちに対して父親に愚痴をこぼす様なことはしませんでした。
ただひたすらに継母と義姉達は自分の為を思って厳しくしてくれているのだと信じて耐えていたのです。

偉い!偉いよ君は!!

「…ご自分のご都合主義で動かしてらっしゃいますわね、この筆者…」

「有ること無いこと書くのは辞めて貰いたいわ…」

「愚痴も言えないのぉ?…まぁお兄ちゃんに愚痴って言えないかもだけどぉ…」

そこの君たち、本音をぽろりと零さないでくれるかな?まだ物語序盤だっていうのに、何だってこんなに行数行ってるんだか。本当に終わるのかどうか不安になって来ちゃったよ、私。

「自業自得ですわね、それは」

うぅ…身も蓋も無い言い方してくれるね。ちょっと傷ついたかも。

「それは馬鹿なのですわ」

………もう良いよ、ふん!








しかし、そんな幸せな日々も等々に終わりを告げたのでした。

なんと少女の父親が流行病に倒れ、亡くなってしまったのです。

少女は哀しみました。哀しみに明け暮れ、来る日も来る日も涙を流しました。
しかし、少女には父親の死を哀しむこともそうそう許されはしませんでした。
ここぞとばかりに継母による教育が行われ、義姉達は父親が居なくなったことに若干腹を立てたのか、その憤りを少女にぶつけたのです。

「ふ〜っ、やっと俺の出番が終わったな…」

はい。ご苦労様でした。ミツル君、退場〜♪

「えぇ!もうお帰りになっておしまいですの?ではわたくしも…」

こらこら。君はまだ出番があるんだってば。

「貴方だって小さい子供じゃないんだから、そろそろ腹をくくりなさいよ。たかだか劇でしょう?」

おぉ!流石は麗子部長!良い事言うじゃないですか!

「〜〜〜!!」

あ、小百合嬢、悔しそう。

「ふむ。なかなか良い事をおっしゃるお嬢様ですな。確かに劇ですが、それが与えられた使命であるからには、最後まで責任を持って遂行するのが大人というものだ」

か、戒さん、それはちと話が大袈裟でないのかい?

「何を言う。劇だからとて油断はならぬもの。いつ誰が来ても恥ずかしくない様、行動しなければ」

…そ、そうですか。
―――ちょっと人選間違えたかも、と思う筆者であった。





それからの日々は、少女にとって耐え難いものでした。
何せ継母が常に監視の目を光らせ、事あるごとに注意してくるのです。しかも、それが妙に的を得ているというか、それともただ単に口が上手いのか、正しい事を言っているように聞こえるからタチが悪いったらありません。反論することすら出来ないのですから。

「…姫。そうではありません。背筋をぴんと伸ばして、顎は少し引き、2本の平行線の上を歩くようにするのです。平行線の幅は、そうですね、肩幅かもう少し狭い程度でしょうか」

すげっ。戒さん劇の中でも何も変わりなく教育してるよ。せめて呼び方位なんとかならないものかね?
一応シンデレラって侯爵嬢だけど、奴隷の様な扱いされてたし。
第一、シンデレラって灰かぶりって意味だよねぇ?サンドリヨンもそうだけど。

「何を言うか。姫は姫であり、それは劇の中であろうと変わりはない。人間、演じている役が変わろうとも、中身が変わることは無いのだ。中身を磨き上げることこそが重要なのであって、役を上手くこなすことは今は必要ない」

なんか、正しい事言ってるようであって、先程と言ってること矛盾してること分かってます?

まぁ構いません。このままでは押し問答でいつまで経っても劇が進みませんからね。
さぁ、さくさく進みますよ!





「…既にさくさく、とは程遠いよね…」

あぁ!ドルフィンさん!貴方の出番はまだ先なんだってば!さり気なく突っ込まないで!!