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それから数年の月日が経ち、義姉達や少女はすっかり年頃を迎え、女らしく美しい娘へと成長しておりました。 ある日の事です。使者が手紙と共に城からやって参りました。 城からの使者が直々にやって来るとは、何事でしょうか?訝しみながら継母が手紙を読むと、そこには何ともビックリな知らせが書いてあったのです。 どうやら、城では王子様が花嫁を選ぶ為の舞踏会を開くようで、その手紙にはその舞踏会への招待状一緒にが添えられていたのです! 義姉達は張り切りました。あわよくば王子様の…とまでは行かなくても、そこそこの貴族とお近づきになれるかもしれないのですから。 (舞踏会のシーンは特別にSSSメンバーがエキストラで出演!) 「まぁ失礼な!わたくしそんなにがっついていなくてよ!?そもそも…(んぐぐっ?)」 …ふぅ。危ない危ない。彼女はいつもこうやって話を脱線させてくれるから、悪いけど口を塞がせて貰うよ♪筆者権限で。 誰が口を塞いでいるのかは…内緒です。ご想像にお任せします! ―――そして、別な意味で張り切っているのがここに一人。 「ついに、姫の特訓の成果を坊ちゃんにお見せする日が来たのか。未だ満足の行っていない部分はあれど、こうなってしまった以上は仕方が無い。この景山戒の名において、必ずや姫を坊ちゃんのところに…」 …あのぅ〜、もしもし? 「む?何だ?今、姫の入場の段取りを考えるのに忙しいんだ。用なら後で…」 いや、あのね?シンデレラはそもそも家で留守番…。 「何!?」 わ〜っ!戒さん凄い剣幕でこちらを見ています!鬼の形相とはまさにこれのこと! 「それでは今までの特訓が意味の無いものになってしまうではないか!何の為に今まで…!!」 きゃー!だ、だから、シンデレラは後から城に行くから…。 「何故わざわざ後から行く必要があるのだ?第一、遅刻というのは主催側に非礼にあたるのだぞ。そのような事は私が許す訳には…」 で、ですからね。後から遅れて行った方が印象的でしょう。マサトだって探しやすいだろうし、ね?大丈夫!ちょっと遅れて行くって予め言っておくから!失礼にはならないよ。私が保証する。うん。 (マサトがち〜と機嫌悪くなる位かな〜) 「……(少し悩んでる)。しかし、私のガード無しには城まで行かせる様な危険な事は…」 あ〜っ、大丈夫大丈夫。その為にドルフィン付けてあるし、ほら、あくまで劇なんだからさ、何も起こらないって。筆者が言うんだから間違いないよ? 「貴様が信用の置ける人物かどうかは分からないだろうが?」 ぐふ!ちょっと傷ついたかも…。そんなに信用が無いのかなぁ、私は。 「先程から変なことばっかやってるからだろ?」 あぁ!マサト!?ちょっと!あーたは黙っててよ、出番まだなんだから。城で待機しててくれ。 「暇なんだよ。長時間待たせやがって。さっさとミルクを連れてこねーか!」 言っておくけど劇が長引いているのは私の所為じゃ無いからね!皆が暴走するのが悪いんだ! 分かったら引っ込んでる! 「へいへい」 とにかく!シンデレラは後から城に行くの!異議は却下!!良いね!? 「ちっ!仕方が無い…。良いか?くれぐれも何も起こすなよ?」 何だってキャラに筆者が念押しされないといけないんだか…るるる〜。 そして世間ではあっという間に時間が過ぎ、舞踏会の日がやって参りました。 継母は娘に留守番を言いつけて、めかし込んだ義姉達2人を連れて城へと出かけて行ってしまいました。 「う〜。ミルもお城へ行きたい〜!マサトが居るのに〜!!」 娘が家で1人、大人しくしつつも寂しく思っているところに、突然窓の方から声が聞こえました。 「ということで呼ばれて飛び出て何とやら、かしら?ご機嫌麗しゅう、アリス姫?今日も…これはまた、随分と趣のある服をお召しになっていることで…」 何と窓から突然美しい女の人が顔を覗かせていました。彼女は自分を魔法使いだと言います。 彼女は娘が着ている物を見て大層可哀想に思ったのか、親身になって話しを聞きました。 「あ、アザミさんこんばんは〜。うん、これね、劇の為にわざわざ作ったんだってぇ〜。すごいよね〜?ここにうさぎさんが入ってるところなんか、凝ってるよね〜」 娘はつぎはきで作った様なみずぼらしい服を着ていました。ポケットのところは、穴が開いたのを塞いだのか、うさぎが貼り付けてあるのです。 「まぁ、可愛らしいですね。これはこれで良い感じなのですが、とりあえず城へお連れするのに、ドレスに着替えて頂けると非常に助かるのですが…」 娘の身の上話を聞いた魔法使いは娘を大変気の毒に思い、娘の城の舞踏会へ行きたいという願いを叶えることにしました。 「あ、うん。そうだね。やっぱりこれじゃ駄目だよね。じゃぁ戒さんが用意してくれたドレスがあるから、それに着替えて来るの待ってて貰えますか?」 それを聞いた娘は大層喜びましたが、自分にはとても城へ着て行ける様なドレスが無いことを思い出し、とても残念そうにそのことを魔法使いに告げました。 しかし、魔法使いはそんな娘に優しく微笑みかけます。 「勿論それ位大丈夫です。どうぞお急ぎにならないでゆっくりお召し替え下さい。ここでお待ちしてますから」 何と魔法使いが杖を一振りしただけで娘の服はみずぼらしいそれから華々しい豪華なドレスに変わってしまったのです! 娘はそれに驚いて目をぱちくりさせていました。 「本当に急がなくて大丈夫なんですか?マサト…さんが、怒ってない?」 そのドレスの余りの豪華さに、本当に自分が着ていても良い物かどうかすっかり恐縮してしまった娘は、思わず魔法使いにおずおずと確認してしまいました。 「まぁ、どうぞそのような事はお気になさらずに。勿論平気ですよ。女の身支度は時間が掛かるものでしょう?」 少々気後れしてしまっている娘を優しく諭した魔法使いは、次に城までたどり着く手段を探しに掛かりました。娘は魔法使いに言われた物を探しに台所へと消えて行きました。 「じゃぁ、着替えて来ます!えと、お茶とか出した方が良いですか?」 台所から持って来たかぼちゃと、どこからか捕まえて来たねずみ二匹を魔法使いに娘は差し出しました。 「いいえ、どうぞお構い無く。お気遣い有り難く貰って起きますね。行ってらっしゃいませ」 魔法使いは娘にお礼を言い、それらを受け取りました。 「えと、お待たせしましたぁ〜。着替えて来ましたけど、これからどうするんですか?」 そして魔法使いは娘を促すと外へ向かいました。 「そうですね。とりあえず外へ行きましょうか?そこに移動手段が待っているはずなので」 外へと出た魔法使いはかぼちゃとねずみ二匹を地面に置き、頭上に杖をかざすと、また一振りしました。 「あ〜!ドルフィンさんだ!こんばんは〜!」 するとどうでしょう!かぼちゃは立派な馬車に、ねずみは二頭の馬に変身を遂げたのです!この馬車は内側から操作が出来るタイプのものでしたが、娘には馬車の操作なんてお手のものです。 「こんばんは、アリス姫。お待ちしておりましたよ。本日は私が城までお連れさせて頂きます。この僕の愛車で…と言いたいところなんですが、今日は馬車を操りますので、城までの道中をお楽しみ下さい」 早速娘は馬車に乗り込んで魔法使いにお礼とお別れを告げて城へと旅立って行きました。 「馬車なんて操れるんですか?すごい〜!アザミさんも手伝ってくれて有り難う御座いました。じゃあ行ってきま〜す!」 魔法使いは笑顔で娘を送り出しました。しっかりと12時までに帰って来るように告げて…。 「行ってらっしゃいませ。どうか楽しんで来て下さいね。でもどうか12時までにはお戻り下さい。一応未成年ですので…」 娘もそれに笑顔で頷いて、手を振りながら遠ざかって行きました。 「はぁ〜い!でないと戒さんとか、お兄ちゃんにも怒られちゃいそうだから、帰って来ますね〜!」 〜閑話休題:出番があまり作ってやれなかったドルフィンさんとの会話道中〜 「わ〜!本当に馬車が走ってる〜!すごいすごい〜!!でも…ねぇ、ドルフィンさん?」 「何ですか?アリス姫」 「このお話って劇なんでしょう?劇だったら、馬車に乗って舞台の横の方にぴょ〜んと消えて、またがらがらがら〜って戻って来るとお城がある、って感じじゃないの?何でこんなに長く走ってるのか分からないんですけどぉ…」 「そうですね。普通劇は一つの舞台の上で繰り広げられるんですが。何故かこの童話の世界を丸々作ってしまったらしいので」 「映画村、みたいにぃ?」 「そのような物だと考えて下されば結構ですよ」 「でもぉ、それって…随分お金がかかるんじゃないの?お城作るのって大変でしょう?」 「そうなんですが…。どうも筆者の面白そうだから♪の一言で決まったらしいですよ。我が儘というか何というか…ですが」 「ふぅ〜ん。すごいねぇ。それだけで作っちゃったんだぁ。でもつまりそれって、ちゃんと家からお城までとか距離があって離れてる、ってことでしょう?何で先刻マサトが居たのぉ?」 「それは…何と申しますか…。筆者のノリによってそうなってしまって、後からしまった!ってことになってる状況でして…。あまり深く突っ込まない方が筆者としても助かるらしいのですが…」 「なぁ〜んか変なのぉ…。変なことばっかり〜」 「まぁ、筆者が変だから仕方が無いんじゃないですか?あまり難しく考えない事ですよ」 「そっかぁ。うん、そうだね。そうする〜。お城に着いたらマサトと踊れるんでしょ?楽しみ〜」 「ボスも多分やきもきしながら待ってると思いますよ。ふふっ」 ………キミタチ………(;△;)by筆者 |
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