|
ぼくを探しに(The Missing Piece) 講談社A5変形ハードカバー シェル・シルヴァスタイン 「ぼくを探しに」は「ぼく」である欠けた球体が(パックマンみたいな絵です)転がりながら、自分の欠けた部分を探して旅をするという物語。山あり谷ありの冒険的な絵本というより、むしろ詩人であるシルヴァスタインの性格が出た本。テーマを気付かせるための必要最小限の活字と、分かりやすい、シンボル化された絵の連続で「三分で読める本」でありながら「ずっと心に残る本」です。 続編「big Oとの出会い」では「ぼくを探しに」と同じパックマン型主人公が、「ぼくを探しに」で辿り着いた結論と180度逆の道を歩みます。 結局人間は足りない自分を捜して転がり続けるものであり、けれど重要なのは「足りない部分」そのものではなく、足りないという自覚、その部分の探求(彷徨)の過程である・・・・・・それがこの作者の考え方なのでしょうか。 1993 Jun. 2001 May この本の第一印象は「分かりやすい」でした。"欠けた所のある自分"を"欠けた球体"と表現して、欠けているから転がりにくい、やっと見つけた欠片をしっかり挟んでおかなかったから落としてしまう、しっかり挟みすぎたから壊してしまう、早く転がりすぎて見失ってしまうなどと、喩え話が非常に分かりやすい。そしてそれはストーリー性のある絵本というより、自分の世界を伝える為の手段としての絵本で、読んだ人間の世界も補強ないし広げてくれる。 この人の本は、大人向けかなと思いつつも、子供にも読んで欲しい。その時は分からなくても、子供の頭には残るだろう。それはその子が大人になった時、灯台のような標になるだろうから。 一時、本屋で平積みになるほどブレイクして、その後見なくなったので「今もまだあるのかな」と心配してみたりしましたが、調べてみるとシルヴァスタインの本は今でも全て販売されています。 ぼくを探しに(新装版)( 単行本 、講談社 、¥1500 、シルヴァスタイン.S
、 1979/01 ) |