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パルメランの夢
井辻朱美 ハヤカワJA文庫
彼女は東大出の翻訳家で(ハヤカワの訳は東大が多いですね)、彼女の訳で原作の味が損なわれるということはまずないと言って良いほどの腕の持ち主。ハヤカワの翻訳物を読む時、訳者が彼女だと取り敢えずホッとします。主訳書はムアコックや、スプリンガーや、マカヴォイでしょうか?
で、今回は彼女作の本。ファンタジックで、どの本も気に入っているのですが、長編より短編orオムニバス、中でも"エルガーノの歌"と"パルメランの夢"は逸品だと思います。
書く単語によって物を表現しうる作家は、ごまんといますが、行間に、詩情が勝って、ともすると不条理にもなる話の流れに、物語を表現しうる作家というのはそうそういません。
一見脈絡のない小道具に、設定に、情緒のエッセンスがあり、童話的な文学集すらします。
「何だか難しそうな話」なんて思わないで。そんな話を読みやすく書いている所も彼女の頭の良い所なんですから。
最近は短歌も詠んでいるそうです。
1992 Feb. 記
2001.May(上の文章が何気に若くて、何だか照れる)
要約すると3行くらいに纏まりそうな文章ですね↑1992年の文章。井辻朱美の紹介は、支離滅裂で難しい。
結局、井辻朱美作品がどんなものなのかというと、私の中のイメージでは、アニメ版、銀河鉄道の夜。・・・そんなカンジです。そして彼女の翻訳経験がそうさせるのか、確固たる想像世界を持っています。
長編は話が抽象的になりすぎて分かりにくく感じました。短編の方が好き。
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しまったァァッ!1992年に「読んでみて」的に書いたこの本、絶版になって久しいです(T^T)
この頃、折しもバブルの真っ直中(ちょっち弾けかけ)、そしてファンタジーブーム。次から次へと新しい文庫や雑誌が創刊され、創元社やハヤカワ文庫のSF、FTが最も充実していた時代に思えます。ジンセイに気合の入っていた若き日のワタシは、この辺の文庫を作者繋がりで読み漁り、表紙のイラストで読み漁り、翻訳者で読み漁り、ドップリ浸かった青春を送らせていただきました。
けれど残念なことに、この頃貪り読んだ本の何割かは、もう既に絶版になっています。あの時、私の世界の大半を占めていた本達も、10年足らずで消えてしまったんだな・・・・・・そう思うと、人間の上に「時」が待ってくれないのと同じく、無機物である筈の本の上にも、同じく時は流れるのだなと思ってしまったりします。
井辻朱美の本 (J-Book調べ 赤字は絶版本)2001年5月現在
水晶散歩井辻朱美歌集( 単行本 、沖積舎 、¥2800 、井辻朱美 、 2001/02
)
井辻朱美歌集( 単行本 、沖積舎 、¥3500 、井辻朱美 、 2001/02 )
吟遊詩人( 単行本 、沖積舎 、¥1300 、井辻朱美 、 1998/11 )
水族( 書籍 、沖積舎 、¥1800 、井辻朱美 、 1986/04 )
ファンタジーの森から( 単行本 、地方小出版流通センター 、¥1748 井辻朱美
、1994/07 )(エッセイ集)
風街物語( 単行本 、地方小出版流通センター 、¥1748 、井辻朱美 、 1994/07
)(短編集)
風街物語( 単行本 、哲学書房 、¥1800 、井辻朱美 、 1988/10 ) (短編集)
遥かよりくる飛行船( 全集・双書 、理論社 、¥1456 、井辻朱美 、 1996/09
)(長編)
闇桜★ゆく雲他( 単行本 、河出書房新社 、¥1165 、井辻朱美他 、 1997/02
)
コリオリの風( 単行本 、河出書房新社 、¥1262 、井辻朱美
、 1993/01 )
とっても奇蹟名日常( 単行本 、ヴォイス 、¥1650 、井辻朱美 、 1995/05 )
夢の仕掛け( 単行本 、NTT出版 、¥2427 、井辻朱美 、 1994/05 )
トヴィウスの森の物語( 文庫 、早川書房 、¥427 、井辻朱美 、 1992/01 )
パルメランの夢( 文庫 、早川書房 、¥388 、井辻朱美 、 1991/06 )
エルガーノの歌( 文庫 、早川書房 、¥447 、井辻朱美 、 1990/10 )
幽霊屋敷のコトン( 文庫 、講談社 、¥408 、井辻朱美 、 1992/03 )
ヘルメ・ハイネの水晶の塔下( 文庫 、講談社 、¥408 、井辻朱美 、 1991/08
)
ヘルメ・ハイネの水晶の塔上( 文庫 、講談社 、¥388 、井辻朱美 、 1991/07
)
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