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Eちゃんの北京緊急移送日記



お笑いの師匠・Eちゃんからのレポート紹介です。

1999/08/07
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1999/08/06
そして・・・

もうタイム・リミットだ。間に合わない!我々は結局、とうとう車椅子を借りることが出来なかった。「車椅子を貸して下さい」という、ただそれだけのささやかな願いがとうとう神に届くことはなかったのだ!でも、冷静に考えれば考える程、どうしても納得できないのは「車椅子を借りたい」という要求はそんなに理不尽なことなのか?これが、そんなに難しい“かなわぬ夢”なのか?「神をも怖れぬ大胆な願望」であって、我々にはそんな願望を抱く資格がないとゆうのか?!それなら、それで構わないから前日に予約した時に「悪いけど、車椅子だけは… ど〜〜〜しても貸せないので、ご自身で用意して下さい」と正直に打ち明けてくれたなら、重病人を冷たい地べたに長時間もほっぽっておくこともなかっただろうに・・・。
中国では救急車も車椅子も入手困難であることを実感。
で、もう時間的に間に合わないので、再度 救急車を呼んで(その場で救急車代を現金で払うことは言うまでもない)また協○医院か或いは、他の病院に再入院か・・・と、うすれゆく意識の中で考えていると、L氏がそばから荷物を運ぶためのカートをガラガラ引っ張って来て「これで代用しよう!」と言う。それはいいアイディアかもしれない!台車の上にスーツケースを寝かせて置き、病人にはその上にちょこんと膝を抱えるような体勢(体育座りのような)座っていただき、それを押してとにかく搭乗口まで行ってもらうしかない!他に何も方法がない(車椅子がないのだから、当然タンカなどもないだろうし)から、もうしょうがなかったのである。だが、台車は当然「人間を運ぶ目的」では作られていない為、大変に不安定でつかまる場所もなく、ただでさえ右半身が不自由な病人にとっては非常に危険である!もともと移送すること自体(飛行機に乗って日本に運ぶこと自体)の是非をめぐって、ここ何週間も医師ともめていたような病人に対して、よりにもよってこんな「スタントマン」のような、「中国雑技団アクロバット・チーム」のような真似をさせることになるとは・・・!
とにかくフラフラして、本当に危険なのであった。位置も低いから周囲の人の大きな硬い荷物が凄い勢いでガンガンぶち当たってきそうになるのを防御しながら、そろそろと前進していくしかなかった。もう時間がない!
つかまるところもなく、ただでさえ半身の感覚が麻痺している病人に、もし何か周囲の障害物が当たったら、いとも容易く台車から落ちてしまうであろう。そうなると心臓発作の方が心配になる。これでもし何かあったら・・・と考えると、非常に手に汗握るスリルとサスペンスである。もう頼むから無事にこの難関をクリアして欲しい!!と祈った。その危険度ときたら、お年寄りにバンジージャンプを強要しているようなものであろう。それでも最後、病人T氏(59歳・うどん屋)は深々と頭を下げて、笑顔で「本当に大変お世話になりました」とおっしゃって下さった。これには相当泣けた。深々と頭を下げながら台車に乗せられてガラガラと運ばれてゆく、うどん屋の主人!非常に危険ではあるが、その姿は見た目にはマヌケである。「見た目がマヌケ」ながっかりに、人々にはその危険さが理解されにくく、それがもどかしいところであった。被保険者ご本人は勿論、ご子息とご令嬢に対してもなんだか申し訳なかった。細心の注意を払ってケアーしなければいけない筈の被保険者を、よりによって台車でガラガラ運んでしまったのだ。荷物と同じだ。人間扱いじゃない!いかに不可抗力だったとはいえ、自分は「人間の尊厳」をボウトクしてしまったのだ。人間としての尊厳を・・・
「NHK特集 20世紀の医学・臨床現場から尊厳死を考える」という番組タイトルが、なぜか脈絡もなく頭に浮かぶ。同じく脈絡もなく、なぜか吉永小百合さんが「父をかえせ、母をかえせ、人間をかえせ!」などと原爆の詩を朗読している声がこだまして聴こえてくる。
もしかして、これはとんでもないことだったのかも知れない。偶々、今回の被保険者が比較的元気だったから助かったが・・・場合によっては生命にかかわる問題だ。もし、そんなことになったら、どうやって責任をとればいいのだろうか・・・。


1999/08/05
それから、それから・・・

被保険者のご子息(北京に留学中の為、空港に残った)に夕食をご馳走して「車椅子を借りられなかったこと、本当に申し訳ありませんでした」と誤った。なんだかとても惨めだった。
家に帰ってシャワーを浴びながら、もう悔しくて、悔しくて、悔しくて、涙がポロポロ出てきた。何が悔しいかって、車椅子もさることながら全然関係ないけど、あのゴルフ・シャツ野郎!こっちは病人抱えて困ってるちゅーに「そんなこと、こっちには関係ない」とぬかす。100歩譲って、それはよしとしたとしても、あの憎たらしい顎のしゃくり方だけはどうしても許せない!もう生理的にビジュアル的にあの顎はいかん!ああいう他人の痛みの分からないゴキブリ野郎が自分の事だけを考えて生きていると、いつか地球は滅びると思う。そう考えるとやはり、あの時「5万回くらい刺したろか?!」とでも言ってやった方が「地球防衛」といった意味では良かったのかも知れない。もっと、あの時「モスラVS キング・ギドラ」対戦のように徹底的にギャフンと言わせるべきだったのかも知れない。それが大変悔やまれる。そういったことも含めて、なんとなく「吹っ切れない」とゆうか「後味の悪い」結果となって悔しい!今回はたまたま「無事」だったからいいが、次回は違うかも知れない。それが心配なのである。


1999/08/04
後日、更にお粗末なことに・・・

今度は香港人看護士L氏の「ぼったくり」発覚!

あの後飛行機の中で、なんと病人に向かって「救急車代を払え」と漢字で書いて見せて請求したそうだ。何食わぬ顔してヘングラフからも貰っておきながら、病人からも二重に取る訳だ。たぶん病人だから分からないだろうと思って、やったのだろうが(卑劣!!)そこはうどん屋の主人、右半身麻痺でも頭は別に呆けている訳じゃないから「6000円取られた」と訴え、その訴えがご子息経由、小生に届き、即PIHKG−ヘングラフと回りまわって、すぐに嘘がバレる。もう、バレバレ!明らかに嘘なのに「いやー、あれは病人から僕へのチップかと思った」とのたまうから大笑いだ。じゃあ、あんた自分で「救急車代」って書いてまで請求したのは何?!なんでそれがチップなわけ?

恐るべしチャイニーズたち!「全くどいつもこいつも・・・」という感想を持ったところで、北京からのレポートでした。


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