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12月24日「ハイブローライブ〜Unit Only〜」

始めに。

前回の後藤ひろひと作・演出のいっぽんモノのお芝居イベント「ハイブローシアター」は友人の結婚式のため不参加。みんなの絶賛する声を、あとから虚しく聞きました・・・(^^;。今回、たむけんがクリスマスプレゼントとしてわたしたちにくれるものは「ユニットコント」。誰もが大好きなのに、最近では見る機会が極端に減っているもの。今回新しく参加したり久しぶりに復帰してきたりしたハイブローメンバーもたくさん加わり、もちろん元のメンバーも揃っての、大所帯でのイベントが、本当に楽しみでした。ただでさえユニットイベントは楽しいけれど、それがハイブロー流に料理されたらどうなるのでしょうか。

 

コント「日和見」

出演:たむらけんじ、シュガーライフ、レギュラー、君と僕、シンドバット、ビリジアン、ブラックマヨネーズ、サバンナ、$10、シェイクダウン、ケンドーコバヤシ

 

「NSCで最初に習うコント」とアナウンスされて始まる、全員登場の自己紹介的コント。たむけんがまずコールされて出てきて、その後ひと組ずつだいたい芸暦が若い順に出てくる。何をするわけでもなく・・・みんな1点を見てる(見てないコンビもあったけど)。そして一発オチ(笑)。

こんなコント(コント?)を始めにやって、いったいどうなるんだろうって思ったけど、終わってから思うと、自己紹介としてはほんと最適だったなぁという感じです。こんなにたくさんの人が出るんだなぁって実感したのもありました。

 

オープニングVTR

出演者がひと組ずつ、クリスマスらしくサンタの格好でロケ。フフ、これだけでクリスマスプレゼント!音声はなし。映像だけだけど、いろんな見どころがありました。盗撮を敢行するコバ(笑)、ポルノ映画館から出てくる$10、何故か下半身裸のシェイクダウン、などなど、こんな映像でもみんな妙に可愛かったです。きっと彼らはお子さま向けのサンタではないけれど、わたしたちのハートには充分に火を付けてくれたのではないかと思います。

 

 

以下、怒濤のように続くユニットコント。暗転中のブリッジはBGMのみで、VTRなど一切ありませんでした。

 

コント「7つ子ちゃん」

出演:たむらけんじ、君と僕、レギュラー、シュガーライフ

 

肌色の全身タイツを着た7人は、なんと7つ子ちゃん。でもまだ産まれる前で、お母さんの胎内に居る。そこで、たむけんの仕切りで、「産まれてからの心得」「7つ子としての在りかた」をミーティングすることになりました・・・。

もうとにかく設定だけでおかしくてしょうがない。わたしはもともと5つ子ちゃんとかかなり好きで、テレビで特集やってたらつい見てしまうし、小さい頃、図書館で借りた本で多胎児の産まれる仕組みを興味深く調べたりしてたし、そういう意味でもう完全にツボを突かれました・・・。そしてネタそのものの面白さ。ひとりひとりのキャラクター設定も最高!!

見ていて、「こんなに面白いのが嬉しくて笑う」ということが何度もありました。最初のコントからこんなにすごい。ユニットとかそういうことはあまり意識してなかった。ユニットって、新鮮な組合せが嬉しかったりとかそういう部分の喜びも大きいかったりしますが、今回、人の組合せのことにまで気がまわらないくらい、ネタそのものがとにかく面白かったです。あー、のっけからこんなにツボなコントでいいのかしら。

 

コント「ある朝の出来事」

出演:ビリジアン、$10

 

これは、この日のハイブローに多かった「一風変わったコント」「斬新なコント」ではなく、今なら例えばグランドスラムのユニットコーナーでよくやるような、ちょっと前なら「すんげー」でいつも見られていたような、そんなオーソドックスなコントでした。

大学に合格してしまい暇を持て余す高3生のさんちゃんは、珍しく早起きし、朝のテレビを見てみます。そこでやっていた番組がすごい変な番組で・・・という感じのネタ。番組のキャスターが浜本くんで、番組のいろいろなコーナーに登場するコンビ風のふたりが白川くんとこやぶっち。さんちゃんはそれを見てツッコんでます。

この2組が組み合わさって面白くないわけはありません。安心して見られるコントでした。大オチも大笑い。それにしても、「オーソドックス」というものが、このイベントでは逆に異色だったっていうのがすごいな!とあとから思いました。

 

コント「美しき狼たち」

出演:ケンドーコバヤシ、たむらけんじ

 

11期ピン芸人がふたりがかりでやったことは、まさに「反則!!!」と叫びたくなるような、でもきっと彼らの胸の内を少しだけ大ゲサにあらわしたであろう、抱腹絶倒のコントでした。

コバは、付き合いたての彼女に振られる。たむけんは、決まっていたテレビの仕事が急にキャンセルになる。彼女や、社員とのやりとりが字幕を交えて進んでいく。実質舞台上ひとりで演技している、コバ・たむけんそれぞれの熱演が光る。

彼らが彼女や仕事を失った原因は、ある芸人さんだったのです。それは、もちろんわたしたちもよーく知ってる、そして大好きな芸人さん。コバとたむけんの、「彼」に対するものすごい敵意・悪意・悪口の羅列。ラストでは偶然手を組み、「彼」を殺そうとするふたり。でもそれは、コバもたむけんも、「彼」のことを好きだからできる、同期ならではの(もう誰かバラしたも同然だね(^^;)すごいコント。ここで彼らの口から出てくる言葉は、きっと真実だけど真実じゃない。

改めて「11期っていいな」と思った、ほんとに面白いコントでした。「彼」のことを知らない人が見たらどう思うだろうってちょっと思ったけど、たぶんここ(base)にハイブローを見に来ている時点でそんな人はいないとも思うので、やっぱり心の底から面白かったです。11期バンザイ!

 

コント「主よ、まよう我らを若草の野べに導きたまえ」

出演:シェイクダウン後藤、シンドバット森、ブラックマヨネーズ吉田、レギュラー松本

 

ものすごく静かなコントでした。ポツ、ポツと言葉のやりとりがある。しかもみんな標準語。後藤さんだけ大阪弁。4人家族のコントは、食事のシーン。みんな本当に食事をしながらしゃべってる。お父さんが森くん、お母さんが松本くん、長男が後藤さん(大阪で働いているから彼だけ大阪弁を使う)、次男が吉田くん。話は、お父さんと次男の会話を中心に進んでいく。いちおう後藤さんはツッコミっぽいことをしてる。でも誰も声を張り上げることはない。

松本くんの役まわりがよく分からない(ごはんを出すだけの人?)。ものを食べながらしゃべるみんなが新鮮。誰もが想像したであろうオチに進んでいくように見える物語。

なんと感想を言いあらわしていいか分からない。「新鮮」とか「斬新」とかしか言えない。すごく、奇妙な形で面白くて、変に心に残るコントでした。ユニットコントの可能性・・・こんな風にも、広がるんだ。面白かった・・・。baseがこの日、違う舞台に見えました。

 

コント「出張漫才師」

出演:たむらけんじ、シェイクダウン

 

タイトルどおりのコント。ビジネスマンのたむけんは、出張で疲れてホテルに戻り、気分転換にと、ホテルのパンフレットで見つけた「出張漫才師」を呼ぶのです・・・。ご指名は、「若手」。

たむけんがすぐキレてチェンジするから、実にいろいろなタイプの芸人(笑)が芸を披露しに現れる、実に長いネタでした。だけど長いことなんて、全然気にならなかった・・・!中堅に近いようなしっとりした漫才師、何故かG-men'sTシャツを着た弾けきったコンビ、ジョニー広瀬っぽいマジシャン、ひとり欠けているトリオ、歌モノマネをする物まね師・・・こんなにバラエティに富んだシェイクダウンが見られるなんて!!シェイクによる「(G☆MEN’Sの)武田鉄矢、髪かき上げすぎて爆発コント」も、ミスチルの「光の差す方へ」をフルコーラス熱唱する後藤さんも、もうほんっと最高でした。ある意味シェイクのプチソロイベント(笑)。それにたむけんのツッコミが入るものだからさらに面白い。これも、けっこうオーソドックスな部類に入るコントだと思う。でも、こんなに贅沢なネタだっていうだけでオーソドックスという範疇からは外れるような気がする。

シェイクダウンの解散を知った今、このコントは、解散ライブをしなかったシェイクへの、たむけんによるハイブローライブとしてのはなむけだったのかな、なんて考えたりします。もしそれが違ったとしても、わたしたちにとってはそういう存在のコントになってしまいました。こんなに楽しませてくれたシェイクダウンがもういないなんて、信じられないとしか言いようがありません。

 

コント「ケーデスカ・サーガ」

出演:ブラックマヨネーズ、シンドバット、ケンドーコバヤシ

 

静かなナレーションから始まります。ある穏やかな国の平和が魔王の手によって侵された。国民は、勇者の登場を待ち望んでいた、という内容。

舞台には、4人の精霊たち。火の神が吉田くん、水の神が鈴木くん、大地の神がケンドーコバヤシ、風の神が森くん。彼らの居所に、ひとりの少年がやってくる。勇者としての使命を受けたというこの少年は・・・

この小杉くん扮する勇者、最初こそは重々しく神様たちの言葉を受け入れていたものの、後半からどうも調子が狂ってくる。とにかくノリが軽すぎる!神様たちもあ然とする展開に何度もなっていきました。ラストなんか「サーガ(年代記)」と名乗る資格も何もあったもんじゃない、というほどゲスい(^^;。しかし面白かった、まさかこう来るとは思わなかった。こっちまであ然としてしまった。でも小杉くんにピッタリ!って思ってしまった・・・バカ勇者(笑)。

それから、これもあとから気付いたこと。神様たち、風の神様を除いては、被りものをしているのでまったく顔が見えない!コバなんか被りものというか大道具なので舞台のどこにいるかすら分からない(もしくはいなかったかもしれない・・・陰マイクだったかも)。鈴木くんに至っては、このライブここにしか出番がなかったのにマスクで顔が見えないんです。それでも彼には流石に存在感がありましたが。演技力には定評のある鈴木くんをこんな風に使う、こんな贅沢なライブ・・・本当にすごい。

 

コント「文系の人達の弱さ」

作:後藤ひろひと

出演:サバンナ、たむらけんじ

 

「作:後藤ひろひと」という字幕に場内からどよめきが起きました。このコントの出演はほとんどサバンナのみ。たむけんの役はたぶん誰でもよくて、「ユニットコント」という概念とは違っていますが、そんなことはまったく気にならないくらい(実際「サバンナしか出てへんやん」と気付いたのは終わってだいぶ経ってからでした)、面白かったのです。

舞台は港。怪しげなブツの売買をする男ふたりの会話がネタ。テンポが命、という感じの会話を、難なくこなすサバンナがすごいと思ったのも終わってからで、そのときはとにかく会話に引き込まれて、その結末に唸ってしまったのでした。そして、超文系のわたしとしては「わたしもたぶんこうなる」と苦笑いしてしまいました。だって、客席で見ているだけで、この会話についていくのが精一杯でしたからね(^^;。

「小粋な小品」という感じのコントでした。大人向けだと思う。やっぱりbaseがbaseじゃないみたいだ。いつもこんな舞台なら理想なのに。

 

コント「アサカヤマの空に」

作・演出:久馬歩

出演:たむらけんじ、シェイクダウン、君と僕、シュガーライフ、ブラックマヨネーズ小杉、レギュラー、サバンナ高橋

 

この「コント」についての感想は、たぶん論文でも書けるくらい語れそう。マジ芝居の域さえ超えた、ものすごいコント。

舞台は、ある刑務所。殺人犯ばかりが集まった房では、囚人たちはそれぞれが助け合って日々を暮らしている。しかし、ここでは看守による絶望的な暴力がはびこる世界でもあったのです。

 

唯一の望みだった、脱獄するための孔が看守によって発見される。
それと期を同じくして、仮出所した植松が待っているはずの恋人のところに戻ると男と居たため殺してしまい、舞い戻ってきて、看守の態度に激上した薮田とともに脱走しようとして射殺される。
仲間にはもうすぐ仮出所だと嘘をつきそのまま房を去ろうとしていた小杉は実は死刑囚だった。
毎夜、看守から暴力と辱めを受けていた久馬は絶えきれずに首をつって自殺。
新しく房へやってきた高橋は、実は松本のかぶった罪の犯人だった。高橋は、知的障害のある松本を利用して、自分を殺させる。

ふたりだけ生き残った西川と後藤。看守らは、面白半分に彼らをなぶり、西川を撲殺する。ただ、ひとりの看守(安達)だけは、どうしても暴力に手を貸せない。彼は、後藤の弟だった。看守の田村と柳谷は、そんな彼に「兄を殴ってみろ」と言い、「勘弁してください」と土下座した姿に「殺人犯なんて、殺されてもいいんや」と冷たく言い放つ。

弟のそんな姿と、最後に殺されてしまった西川。この状況で、後藤は、おそらくもう息絶えているであろう西川の体を抱いて、絶叫する。

「たしかに、俺たちは人殺しや・・・でも・・・人殺しも人間や!!!」

 

思わず息をのむようなこのシーンに、信じられない光景が被さりました。今まで薄暗かった舞台が急に明転し、そこに現れたのは、この「コント」のオチ。それは、「きゅ、久馬さん、これがやりたかったの・・・?」と思わせられる、あまりにもコミカルなモノでした。笑うより前に、あ然としてしまった。それまでのお芝居に入り込みすぎていて、何のリアクションもとれなかった。このオチに向かうためわざと、絶望のみの全く救いのないお芝居をしていただなんて。これが、久馬さんの壮大すぎるボケか・・・今までさんざん味わってきたはずなのに、それらの何倍も何十倍もすごいボケに、本当に「してやられた!」という感じでした。たまりません。

 

 

 

 

オチは別にして考えて(^^;このあとを書きます。

 

お芝居の最中は夢中で気づかなかったけど、あとから内容を思ったとき、泣けてきました。

いちばん印象に残ったのはこのシーン。死刑囚だということを仲間に隠し、執行の日を出所の日だと思い込ませて、そんな風にして仲間と一緒に居ることを選んだ小杉くん。執行の日、房を出るときに看守によって死刑囚だということをばらされた彼が、残る仲間に「生きてくれ」と必死で呼びかける。それ以上何かを言いたいのを堪えて拳を突き上げる彼に、残る仲間が無言で倣う。そして彼は、死刑台に向かう。

あとからこのシーンを思い出したとき、小杉くんはこんな思いをして「生きてくれ」という気持ちを残したのに、それでもそのあと、残ったみんなは無慈悲に命を断たれていった。なんでなんだろう、悔しい、って思って、現実とお芝居がごっちゃになって涙ぐんだりしました。彼の存在とあの行動が、このお芝居の中で唯一の、少しの希望を持てるところだっただけに、そのあとの展開をよけいにつらく感じたのです。

 

そのほかにも印象に残ったシーンはたくさんありましたがいくつか。

3人の看守の中で唯一、暴力に加担してこなかったいちばん若い看守(安達)が、後藤の弟だと分かったシーン。それまでほとんど台詞もなくて、見せ場もなかった安達くんが、兄を殴ることができなくて、田村と柳谷に対して土下座して赦しをこうところは、安達くんの、気が優しい弟の、兄に対する愛情が現れていてすごくよかった。そして、それをもってしても逃げられない暴力に、またこれがお芝居、しかもコントだということを忘れてつらくて泣きそうになったりも。

茂雄が康太に、自分を殺させるシーン。新入りの高橋くんが昔松本くんに罪を被せていたこと、口がきけないと思われていた松本くんはそのために沈黙を守っていたこと、松本くんはそれでも高橋くんが好きなこと、などが、ふたりだけのシーンで次々明らかにされ、引き込まれてしまった。そしてまた息をのんだのは、「ボク、茂雄くんと一緒に居たいねん」と言い張る松本くんの気持ちを利用して、高橋くんが自分を殺させたから。「康太、これでずっと一緒に居られる。手を出せ。」とその手を自分の首にまわし、「これを、オレが合図したら力いっぱい絞めるんや」と、知恵遅れの康太が何も分からないままに首を絞めあげていくところで、暗転。高橋くんのこのお芝居での出番はこれだけ。だけど、ものすごく印象に残った。たぶん、高橋くんと松本くんにしかできないシーンだと思う。

ただ、高橋くんが自分を殺させた理由も疑問だけどいちおうなんとなく想像がつくんだけど、このあと康太がどうなったのか、出てこなかったから一緒に死んだか殺されたかしたのか、ということが分からなくていろいろ考えてしまった。もしも最後に生き残ったのが康太だったら、また話も違っていたかもしれない、などと考えてしまう。

 

心の底から彼らを憎らしく思ってしまった、たむけんと柳谷くんの悪役。もともとたむけんはマジ芝居では自分はおいしいところは持っていかないタイプだけれど、今回ここまで悪役に徹するとは。囚人たちの運命と生命を平気でもて遊ぶ姿には、見ていて殺意すら覚えるほどでした。そして柳谷くん。演技ってこういうものかと思ってしまうほど、光っていました。たむけんの下のナンバー2という役割だから、そのいやらしい悪意を演技として出さないといけないと思うのですが、これがあの普段人の良さそうな柳谷くんだということを忘れるような演技でした。彼らふたりの存在が、このお芝居をよりいっそうすごいものにしたというのは、見た人ならきっとみんな思うのではと思います。

 

 

 

映画「ショーシャンクの空に」は、滅多に映画を見ないわたしがたまたま映画館で見ていたすごく珍しい映画でした。映画館で見たとき、感動だか衝撃だかよく分からないけど、「なんかすごい映画や・・・」と思ってしばらくボーッとしてしまっていました。主人公がえん罪で投獄されるという不条理も、刑務所ではびこる先輩囚人や看守にも本気で腹を立てながら見ていたので、ラストシーンには「すごい!」と思ったものです。

この「アサカヤマの空に」は、「ショーシャンク」とはだいぶん違うところがありました。みんなで、脱獄するための孔を掘っているけれどそれはだいぶん早くに見つかってしまうし、「アサカヤマ」のほうがとにかく人がどんどん死んだり殺されたりしていくし・・・えん罪ではなく、殺人という罪を実際に犯したことになっているとはいえ、希望のかけらもない脚本だったな、と思います。あの久馬さんの中に、こんな部分も隠されていたとは、長年彼らを見てきたつもりのわたしでも驚いてしまいました。

そのほか、少し印象に残ったのは、最後に生き残ったのが後藤さんだったことです。この場合、ひとり生き残るほうが残酷だなとも思うのですが、それでも久馬さんの台本は、相方は殺さないんだな、と少し微笑ましくなりました。そういえば今までのシェイクのソロイベントでもドラマ仕立てのライブは多くて、よくどっちか死んだりしていたけれど、結局死ぬのは久馬さんのほうが多かったよなぁ、なんていうことを、今になって思い出します(^^)。このお芝居では、久馬さん自身は仲間を売り、辱めを受け続けた上に自殺という弱い役だったのもなんだか印象に残ります。自分の脚本でも、自分にカッコいい役を持ってくるわけじゃないんだなぁ。

 

コント「狂乱」

出演:サバンナ、たむらけんじ

 

あのお芝居の直後のコント。まだあの重さをひきずったままのわたしを(あのオチがあったとはいえわたしは笑えずにあ然としたままだったので。あ然としたのはイイ意味でも含んでるけど)、一気に、面白ワールドに戻してくれました。それどころか、「アサカヤマ」と対極すぎて、面白ワールドに行き過ぎました。それくらいのアホコント。文字どおり、乱れた上に狂ってしまう八木くんとたむけんがすご過ぎました。ひとり必死な高橋くんもすごくよかった!

発端は、「あなたがオシャレだと思うbase芸人は?」というアンケートが特集されたファンクラブ会報誌basement-press。このランキングが、このふたりを狂わせた・・・(^^;。

もともとは、サバンナのコンビネタだったそうですね。それだけでも充分に面白かったであろうことが想像が付く。そこにたむけんが入ることによって、ストーリーに深みを増していたと思います。だってあのラストシーンは・・・ほんと笑ってしまいました。

サバンナが大団円で終わるところは素敵でした・・・サバンナのこういう(八木くんがボケにまわるような)コントはすごいなぁ。

ラストシーンの最後、暗転になる直前にたむけんが見せた一瞬の照れくさそうなカオもよかったです(^^)。それだけこのコントがすごかったということ。あー、こんなコントが今回のハイブローをしめるものだなんて、反則や。

 

エンディング

興奮冷めやらぬという感じの客席とハイブローメンバー。3時間にも及ぶ長いライブだったけど、わたしは「もうエンディングか」と過ぎる時間を惜しく思いました。告知はほとんどなしで、みんなで少し、ライブの感想をワイワイ言うという感じのエンディング。「アサカヤマ」に出ていなかったさんちゃんが「あのオチいらんのちゃうの?」と素直な疑問を呈していたのには笑ってしまいました。「裏で見てて、いい芝居やなぁって感心してたのに」だそうです(笑)。それに対する久馬さんの言い訳(というか開き直り)も笑えました。それと、「美しき狼たち」のコントについてたむけん「20%はウソです」、コバは「陣内には内緒やで」(あー誰か書いてもーた)とほんのちょっと弁解(笑)。エンディングも楽しく、過ぎていきました。

 

 

 

エンターテイメントという形はきっといろいろあるんだと思います。わたしは、そのひとつの形に囚われすぎていました。自分が見るものにも、演じる相手にも、無意識にそれを求めていた。それが正しいんだと思っていた。そんな固執した考えが、ガラガラと打ち崩された、数少ないbaseでのイベント。そのひとつがこのハイブロー。このライブは、「エンターテイメント」という言葉のあらわす、ひとつの、非常に高い完成形でした。普段の、量産型のbaseのイベントでは決して出逢うことはできなかったもの。もしかすると、前回の「ハイブローシアター」でも同じような感動に出逢えていたのかもしれませんが、わたしは運良く、いや、悪く、それを見逃していた。だからこの日のわたしは、ちょっと腰を抜かしそうでした。

世紀末のクリスマスイブ、わたしは、とてつもないイベントに出逢いました。ものすごい勢いで進化を遂げるハイブローシリーズ。わたしは、その進化に振り落とされないようについていくのが精一杯です。

(2001.1.6記)

 

 

 

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